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hello yvs

mando – hello ysl –

実はこのブランドホームページが無いんです。
インスタグラムはやってますがあまり積極的にはしていません。

イメージ戦略こそ全てと言わんばかりのブランドが溢れる中、商品力で勝負しています。
その代表的なアイテムを説明しながらmandoの商品力、魅力を探りたいと思います。

代表的なアイテム、セットアップ。
まずはジャケットから。

以前の高巣氏は自然由来の素材を好んで使用していましたが、化繊の可能性、都市生活との相性に気付きを得て、それ以来巧みに化繊に細やかな加工を施すこと+パターン使いで風合い豊かでノンストレスなアイテムを作り出してきました。
本品番はその大本命。ポリエステル100%の製品洗いのシワ加工。ここ数年毎シーズン出されているアイテムです。

見た目はウールの縮絨加工然としており、肌触りはシャリっとしている。そして、ノンストレス。
こういった類の皺加工のジャケットはボタン位置が高くポテッとしたシルエットにしていることが多いかと思います。

Mandoのこのジャケットの特徴は、ゴージ位置低め、ボタン位置低め。
昔のサンローランを彷彿させるシルエット。

プレタポルテ黎明期、イブサンローランが数多の新しいシルエットを模索し構築してきた時代に企業のデザイナーとして活躍していた高巣満導氏。

そのコアコンピタンスは常にクラシック、そしてエレガント。
そこに今日的なセンス、コンテンポラリーなエッセンスを足しています。

エレガントでカジュアル。
コンテンポラリーでクラシック。
賢そうで悪そう。
柔らかくてソリッド。

いつの時代もかっこいい男は二面性を持っていると思います。
然るにかっこいい服もそうあるべき。

そして、サイドシームレスのtrousers。
mandoと言えばと、ブランドを良く知る方では代名詞のような存在。
ある人に言わせれば、mandoはパンツブランドだと。
それくらい魅力の詰まったtrousersです。

股上は深く、外側に向いた2tacsのプリーツが裾に向かって緩やかにドレープが形成されます。

パンツというのは4枚の生地を用いて作るのが基本です。
2枚の生地のみで作る、片足を一枚の布でぐるりと包み込む。
サイドシームレスの代表選手で言うとマルジェラ腕を奮っていた時代のマックィーンパンツやミリタリーのマリンパンツなどがそれに当たります。

この女性と2枚目の左の海兵の膝から下、内側に向かって生地が捻れていませんか?
この不器用で不自然な捻れはそれでまたかっこいいんですが、mandoはその捻れを機能と自然な美しさに転換します。

ただただ1枚の布で片足を巻こうとすると、生地が平面なことに対して体は立体ですので生地の捻れが発生します。生地が暴れるってゆうのはそれだけ生地が行き場を失っているということで、それを適切な落とし所を与えてあげると余った分量は可動域に、そして綺麗なドレープになってくれる。それがパターンの面白いところです。それを巧みに利用したパターン使い。ツータックで生地分量を増やす。裾に掛けてテーパーさせ、捻れて暴れる生地に独特なドレープを与える。

これはデザイナーの高巣さんが着用している1枚。
自撮りが下手なので借用ですみません。

mandoのパンツはそのパターンの面白さが詰まったアイテムなのかなと思います。
このパンツは可動域+αの副次的効果も生み出しているのでそれも説明。

インサイドのシームに向かって生地の重みが寄りかかります。そのため、歩いた時には、4パーツのパンツで起きる前身頃による太ももの突っ張りがなく、すっと前に蹴り出された足全体に生地が付いて来てくれるのです。だからコンフォーダブル。

ドレープも構成上、必要なドレープなので嫌味が無くエレガント、先の理論で生地が付いてくるため歩いていると尚かっこよく映ります。
デスクワークだけでは勿体ない。
足で情報を稼ぐ頭脳職のためのパンツみたいなイメージ。散歩のためでも良いです。

ある人にとってはドレスアップ、ある人にとってはカジュアルダウン。そして快適。
ここまで幅を持たせたセットアップは他にはなかなか無いでしょう。

他にもコート、柄シャツがファーストデリバリーで入荷しております。

コートは袖までついたライナー使いで取れば春まで着られる。
シャツは台襟が無いタイプのドレスシャツ。ボタンを開ければ開襟のように着られる。

あらゆるアイテムで両義的な部分を持たせ、着る人たちに余白を与えてくれるブランド。

それがmandoの魅力だと思います。

一言では語れない取引先様が多く、毎度ブログが長くなりますが読み物として楽しんで頂けると幸いです。

近澤

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