C.P. COMPANY
“このアノラックかっこいい”
ハーフ開きの洋服は非常に好みが分かれる。
開きの無い服より機能性を高めるためにジップやボタンで開閉出来るようにしたのか。グランパシャツや軍物の類、漁師の服、ポロシャツやサイクリングなどのスポーツウェア。半開きの洋服の多くは機能性を必要とする場面で使用されている。
正直、着脱し難いし、体温調節しにくい。全部開くようにした方が遥かに利便性が高いように思う。
実際、ハーフジップなどの半開きタイプの洋服が苦手としている人は、着脱し難い、着込み難いなどの理由により苦手に感じているのではないだろうか。かくゆう僕自身も、シャツこそ半開きの服は着てきたものの、アウターに近い生地の洋服でハーフジップの物を着用したことがない。食わず嫌いというか、たまたまそうなった?
一方で、半開きの洋服を受け入れる事が出来る人は極端にそういった類の物が好きな人が多い気がする。理由はカッコいいから?楽しいから?
このC.P. COMPANY のアノラックパーカーは物として確かにカッコいい。
英国 Halley Steavenson製のオイルドコットンを高圧高熱で更に製品染めした迫力のあるアタリと強靭なムードはかっこいいし、CPのシグニチャーでもあるフードに付いたゴーグルは勿論かっこいい。ウェストについたドローコードはギュッと絞るとファッションの要素が高まるし気分も高まる。長すぎない程度の長さの長めの着丈、沢山付いたポケット、立体的なフード、立体的なフードを作るための切り替えを活かした変形の一枚袖、計算されまくったディティールとパターンもかっこいい。
静謐なジャケットや、運針の細かい背筋が伸びるようなドレスシャツ。それらとは違う、スポーツカーや5トントラック、重機、ジェット機みたいな大人になっても抜けきらない童心を擽る強さがある。
けどやっぱり着脱はし難い(立体的な首周りのパターンにより、他のハーフジップの衣類に比べて非常に着脱をし易くしています)し、半開き故、体温調節もしづらい。なんで、こんな風に進化してしまったんだろうみたいな昆虫とかトカゲとか魚ってカッコいいしその類いの良さなのか。
目に見える機能性でも物としての良さだけでも無く。何かを買って、なんだかここがいいんだよね、ここのこれがとても心地が良いよね。と生活を楽しむ上での気付きを与えてくれる。足りすぎると気付かない。そんな買い物がこの時代にどれくらいの割合であるのだろうか。
それを敢えて意識する必要も無いかも知れないけれど、このアノラックパーカーは着てる人にしか分からない楽しさやカッコ良さを教えてくれる。ような気がする。
という事で、とりあえず色々なコートやベスト、ジャケットのインナーと合わせてみた。
可愛らしい物と存在感。
存在感と存在感。
上質さと存在感。
何に合わせても、中に僕いますよ〜ってこのアノラックは主張する。
主役級だからとわざわざ1番上に持って来なくても、インナーとして合わすことで寧ろこの服の強さが際立つように思える。
季節によっては、中にロングシャツを合わしたり、短パンと合わせたり、タックインしたり。機能性が高いのか低いのかよく分からない半分しか開かないこの仕様を逆手に取ってみたら色々と見え方が変わる。アウター然としているけど、あんまり細かい事は気にせずに色んな物のインやアウトに使ってみたらこの半開きの服の良さや楽しさが増してきやしないでしょうか。半開きの洋服が好きな人は多分、くすぐられる男心と、中途半端な仕様で不便だからこそ楽しめるよう何かに取り憑かれているのかも知れません。
半開きの服が好きな方にも、今まで手に取ったことがない方にもお勧めしたい。
C.P. COMPANY
Ba-Tic Goggle Anorak Parka
Size. 50
Price : 91,000 / 100,100 taxincluded
VODKA connecting people / 大阪府大阪市西区江戸堀1-18-5
Jun Chikazawa / 近澤 惇
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