A MACHINE
“Love and against is the future and the past. ”(2021)
“一枚の汚れたフーディ ”
今シーズンの商品が入ってすぐに紹介できる物が全て売れてしまいました。 なので違った形で過去の商品に販売した一枚の汚れたフーディについてのDIARYを書くことに。 このフーディについてDIARYを書いたのが丁度一年前でした。結構前のような気もするし、ついこないだのことのような気もする。お店の状況もブランドの状況も世の中もたった一年だけど大きく変わっているから、結構前のような気がするだけかも知れないし、30代半ばに入ってしまい一年が異常に早く感じるようになってしまっているだけかも知れない。 DIARY - “大量の玉ねぎの皮で染めて、産業廃棄物をぶっかけたフーディ” - 初めてA MACHINE を取扱させて頂いたタイミングでは、玉ねぎの皮やアカミノキのウッドチップで一点づつ草木染し、バイオマスボイラーで発生した焼却灰を使用し色止めしたフーディと、ブロックプリントが施された沢山ポケットがついたジャケットをオーダーした。 当時とても暇なお店でしたので、勿論販売力も無く、ビビりながらフーディは16枚、ジャケットは2枚注文。フーディはゆっくりと全て完売し、ジャケットは2枚ともまだ残っている。フーディが 一着も売れなかったらお店潰れていたかも。 フーディは洗うとどんどん色が落ちて変化していきます。ある人は色が落ちたはずなのに濃くなったり、ある人は無かった筈の所に色が現れたり。
とても不思議なパーカーです。 買ってくださった方は、皆、洗濯することを面白がり、買って良かったと満足な顔をしていました。色が落ちるし、一枚で洗わないといけない面倒臭すぎるパーカーなのに喜んでくれました。 その時にパーカーを買ってくれた方々がその後も、A MACHINE の次のコレクションを楽しみにしていて、毎回展示の度に少しずつですが、来店される方が増えてくれています。 そんな当たり前の事なんですが、セレクトショップという他人のフンドシを借りて商いをするような業態には、新しさを追い求めていく以上、一種の不健全な部分が存在しています。 そして、私のお店も例外無くその渦の中にいます。 なるべくその渦の巻き込まれず、商品や作って下さっている方々に愛着を持ち、健全に応援して貰い、皆が気持ち良く買い物が出来る環境を作るか。そんな当たり前のはずの事を当たり前に出来るお店が1番かっこいいと思っているし、そうなっていきたいとも思っています。何十年もやられている地方の個店のお店が面白い・かっこいいと思える理由は、それが出来ているからだとも思う。 表面的な見栄、新しさ、面白さだけでなく、A MACHINE はそういった部分をとても大切にして物作りに向き合っていて、大切にしているその部分が少しずつ広がり伝わっているような気がします。 一枚のパーカーから始まって、次はどこに向かっていくのでしょうか。
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