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EESETT&Co.
JUMPSUIT / CHARTWELL
“ ただただ着るだけ ”

EESETT&Co.のスーツ地で出来たジャンプスーツ。そもそもジャンプってなんだよ。

スカイダイビングで外衣として使用されたからジャンプだそう。けど、ジャンプというか落ちてるじゃん空から。繋ぎの方が的確な名前なんじゃないだろうか。

ところで、ツナギってどういうイメージなのだろうか。一枚でサマになる？男らしい？
一枚でサマにしたく無い人はどうすりゃいいんだ、男らしく見せたく無い人はどうすりゃいいんだ。

ファッションをファッションとして楽しみたいという側面においてツナギという上下揃いの物は存在が強すぎてどうにもこうにも、遊びが効かせづらい。ただ着るだけになってしまう。いかに着崩すかが一番楽しいんじゃ無いでしょうか。

ツナギはツナギでもEESETT&Co.らしく、オリジナルのスーツ地を使用している。腰から下の形は定番のプライマリージーンズのような立体的で強くテーパーを効かせている。

英国調のさらりとしたスーツ地とワークウェアという対局にある組み合わせのためなのか、ツナギという強い存在を崩せるだけの余白を見出す事が出来る。座高の取り方、ポケット、ベルトループの場所、ボタン配置など、有りとあらゆる情報 / 仕様がそれをそうさせているんだけど、結局、着る事でしか説明が付かない。

ただただ着てみれば、いつものように色々な服と楽しく遊ぶ事が出来る。

ツナギという少し特殊なアイテムを日常的に纏うことで、マゾリスティクな高揚感も同時に味わいながら、ファッションをファッションとして楽しむ事が出来る。

いつだって気持ちの良い物は自分の中にある常識から少し外れた何かであり、いつも変わらない何かである。

いつものようにファッションをファッションとして楽しむ姿勢を変えずに、そんな気持ちの良い日常を与えてくれるし、外に遊びに出るのが楽しくなるんじゃないだろうか。

肥後橋駅のファッションおじさんは保守的な着崩しをしました。