オイラの催事
OIRA Transit show
2024.12.27. – 29.
@WALTS
オイラのトランジットショーを行ないます。
海外に行くので色々買っちゃいそうで、年末軽い感じでトランクショー出来ないですかね?それくらいの感じで決まったものですから、企画自体はそう練っている感じでも無く、フラフラと移動の中で蒐集された物をお裾分けするといった類いの催しです。オイラの新作とかが並ぶ訳ではなく、古物や古着、紙物などを持ってくるそうです。今回、物的にもそちらの方がハマりそうだということで場所はワルツで行なうことにしました。
帰省前だしトランジットですね〜なんて言ってたらそのままトランジットショーになりました。
トランジットとは通過すること、移り変わる事、輸送する事を意味し、転じて、飛行機の乗継ぎの時に使われたりする言葉です。生業の場所から故郷へ向かう間、シーズンとシーズンの間、年と年の間、行為と行為の間。
オイラというブランドは移動というのが付きものです。シーズナブルなテーマがそうだと言う訳では無く、活動全般において移ろいに抗わず柔軟に進めている柔らかさを感じさせます。
移動というのはとても興味深い物で、何かを目的にして場所から場所へ、時間から時間へと動き移っていく訳ですが、移動自体も目的化とされるとより一層日常風景の移ろいが風味豊かに感じらるかもしれません。少なくとも僕はそう思います。
オイラが作るプロダクトは東洋的とも西洋的とも言えず捉え所が無く咀嚼がしづらい。言語に起こそうとすると、それとなく突き放されてしまう。どこに興味が湧くのだろうか?手仕事感?プリっとした可愛らしさ?勿論表面的にはそうなんですが、何か気付いていない部分があるように思えてずっと気持ちが悪かった。
今回、オイラの残布を送って貰い、買い物袋の代わりのチャリティバッグをこちらで作ったんですが、不思議とちゃんとオイラっぽい袋が出来上がちゃったんです。コード進行が明文化されていて、コードさえ掴めば、他人でさえもそれなりにオイラらしさを生み出すことが可能なようです。つまりパクり易い訳ですが、模倣可能、反復可能である事は時制に影響されにくく、広がりを持った価値を生み出すのに必須な条件であると考えているのでオイラが何故気になるのか、少しだけ理解が深まった気がします。
手を動かしているうちに、捉え所がない表層のイメージの裏側で、物作りの記号化を上手く進めているのだと気付かされました。髙橋さんの素朴な人柄裏側に野蛮な知恵を感じます。本人曰く、目的の場所まではあと10年掛かるそうなので、彼が移りゆく所をどのような形かは分かりませんが、ゆっくりと適切な距離で見ていたいなぁと思います。
話、だいぶ逸れました。
忘年会くらいの気分です。ワルツのブログでも書いてますが、28日には、近所のグッドレストランのざきさんに頼んで軽くつまめるものも用意してます。年の瀬で皆様何かとお忙しいとは思いますが、何かの用事と何かの用事の間にでもフラ〜ッと顔出ししてくれると幸いです。
近澤