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MASU “PEARL TAPE ROSARY NACKLACE”

MASU 2022 Spring&Summer
PEARL TAPE ROSARY NACKLACE


“ イカみたいですね。”


アオリイカ

 

 このロザリオを見たお客様は皆口を揃えて言う。イカみたいですね。僕は服屋でそんな言葉を使う人は初めて見た。仰ったお客様の方々も初めての経験に違いない。しかし、イカというのは如何なものか。(怒ってないです)

 通常アパレルで使われることの無い素材を使用しているらしい。そのお陰で独特な存在感を放っている。TOY感のある可愛い見た目に反して、結構手作業に頼る部分も多い真面目?な作りをしております。お客さんが失礼な訳でも、こちらの接客に落ち度がある訳でもなく、イカのようなキラメキをした見たこと経験したことの無い素材を使っているからついつい口走ってしまう。

“煌めき/キラメキ”  漢字とカタカナで伝わる空気が違う気がする。
今回はキラメキの方がしっくりくる。

 学生当時、キリスト教徒でもなんでも無いのにやたらとロザリオが流行っていた。一個どころか重ねれば重ねる程カッコいいとまでなっていた。僕は大小合わせて5個つけていた記憶がある。無宗教な人の多い日本だから起こりうるミクロなトレンドなのかも知れない。宗教でも、アートでも、音楽でもなんでも取り込んで吐き出してしまうある種の節操の無さが日本のファッション文化の良さの一つでもあり、愛すべきエラーであったとも言える。そういった物も含めた過去に後藤さんが経験してきたファッショントレンドや強い憧れ、それらが腹の中で一旦寝かされて新しくなって今の時代に皮肉と優れたバランス感が共に吐き出されている。頭の中というより、腹の中。

 また今度紹介しようと思っているVネックのTシャツもそれと同じ。ノームコア、丁度いい普通といったここ10年の流れが始まってしまう以前、もう少し自由があった2000年代に流行した類いの物。Vネックと言えば、マルジェラのエイズTを思い出すかも知れないけど、綺麗なスラックスにVネックとストールみたいな。それそのものでは無く、今見て新鮮に映るよう、ギリギリのバランス感覚を持って仕上げられている。30代半ばの同年代の洋服好きにとっては懐かしいアイテムと思います。20代前半の方々にとっては、未体験であり初めての感覚かも知れません。経済状況や産業構造、インターネットの発達や教育の変化、その時とは全てが変わっているものの、自由でいるという感覚を大事にしていることがとても良く伝わってきます。世代間で語るのはナンセンスかも知れませんが、僕自身、この10年のだらだらと引きづられ頭にこびりついた物を引き剥がすために、一つ下の世代から学ぶ必要があると感じさせられました。

 Callや、今期から始めるRANDYについても今シーズン、同じようなテンションを感じます。話がとても飛びますが、Callの石川さんとRANDYの相川さん、まだ言って良いのか分からないので名前は伏せますが、他店の若くてかっこいいバイヤーさんと3月末くらいにうちでイベントする予定です多分。一人でやってるし、友達少ないし、遊びに出ないし、歳いってきたので世の中の現象について理解出来ないことがとても増えてきました。こういう時代感覚に優れた人達からは学ぶ物が大きい。

 

 このロザリオは、ビーズによって長さの調整が出来る。限界まで短くすればチョーカーのような使い方も出来る。

 首の細い人だったらストールとの重ね付けもきっとカッコいい。

 背中から垂れているのもカッコいい。

 手首に回したらブレスレットとしても使えるかも知れない。

 ちっちゃいカバンに引っ掛けてもいい。

 さて、イカみたいな色のロザリオはいかがでしょうか。

MASU / エムエーエスユー
PEARL TAPE ROSARY NACKLACE
Size : F
Price : 13,200 yen tax included


VODKA connecting people / 大阪府大阪市西区江戸堀1-18-5
Jun Chikazawa / 近澤 惇

Brands.
AUBETT / ENSOU. / EESETT&Co.
ISSUETHINGS / MASU / SEEALL / SOWBOW
GABRIELA COLL GARMENT / RAINMAKER KYOTO 
A MACHINE / Call / RANDY / Scha Hat  
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